採用面接の後、面接官が集まって評価を共有すると、同じ候補者に対して全く違う評価が出ることがあります。これは面接官の能力の問題ではなく、採用基準が言語化されていないことの問題です。「主体的に動ける人」「コミュニケーション能力が高い人」という言葉は、人によって全く違う行動を思い浮かべます。
採用基準を言語化する二つの軸 ¶
採用基準を言語化するとき、スキル軸と行動特性軸の二つを分けて定義します。スキル軸は「何ができるか」です。Excelでピボットテーブルを使える、英語でメールを書ける、など具体的な能力を指します。行動特性軸は「どう動くか」です。問題が起きたとき自分で調べてから相談する、締め切りの前日に進捗を共有する、など具体的な行動パターンを指します。
行動特性を「観察できる行動」に落とす ¶
「主体的に動ける人」を採用基準にするなら、「主体的に動く」とはどういう行動かを定義します。たとえば「上司から指示がない状態で、自分で課題を見つけて動いた経験が3件以上ある」という形にします。面接では「そういう経験を教えてください」と聞けば、候補者の行動パターンが分かります。観察できる行動に落とすことで、面接官間の評価のブレが減ります。
職種ごとに定義を変える ¶
採用基準は、職種ごとに別々に定義します。営業職と経理職では、求める行動特性が違います。全社共通の「求める人物像」を作ることはできますが、それを採用基準として使うことはできません。職種ごとの定義を作る作業は手間がかかりますが、一度作ると採用の質が安定します。Vault42 Zoneの採用基準定義ワークシートは、この作業を効率化するために設計しています。
評価シートを面接の前に共有する ¶
採用基準を定義したら、それを評価シートの形にして、面接の前に全員の面接官に共有します。面接後に評価シートを埋めてもらい、評価を集約します。この手順を踏むだけで、「あの候補者はどうでしたか?」という曖昧な議論がなくなります。評価シートは、採用の判断を記録として残す役割もあります。
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